








【神奈川県/自然園いしわた農場】自然農法を追求した、プレミアムなキウイフルーツ(有機JAS)
果樹を無施肥で栽培する有機農業の第一人者
農林水産省は2021年に「みどりの食料システム戦略」を策定し、有機農業の面積を2030年に6万3000ヘクタール、2050年までに100万ヘクタール(全農地の25%)へと拡大する目標を掲げた。
2020年度の有機農業の取組面積は2万5200ヘクタール、過去10年で約5割拡大したものの、全耕地面積に占める割合はわずか0.6%弱に過ぎない。イタリアの16%はもとより、世界平均の1.6%と比較しても低い水準だ。
神奈川県小田原市で300年続く農家の15代目、石綿敏久さんは有機農業を始めて約40年。キウイフルーツを日本で最初に無施肥で作ったことで知られ、キウイフルーツを筆頭に、レモン、ライム、レモンライムなどを農薬、肥料、除草剤すら使わず、草生栽培で育てている。
「小田原有機の里づくり協議会」代表として、安心安全な農産物を作る仲間を増やそうと、有機農業参入希望者への実習指導、技術確立、普及啓発に邁進している。多忙を極めても、25年ほど前から始めた地元の小学生への有機農産物づくりの指導は、「教えがいがある」と継続中だ。
持続可能な農業と社会を実現するために里山再生にも取り組み、11年前からは息子の信之さんとともに、環境に配慮した農業に尽力している。

温暖な気候や自然環境に加え、有機農業の先駆者である石綿さんが地域の生産者に技術を伝えているため、小田原は日本有数のオーガニックキウイフルーツの産地。石綿さん親子の作る有機JASキウイフルーツは皮ごと食べられるのが特徴だ
お勧めする理由
◉ 無農薬・無化学肥料でのキウイフルーツ栽培の先駆者
◉ 安心安全だけではなく、商品としての形状や美味しさにもこだわる
◉ 皮が適度に表面の薄さを手で擦って肥料と少し、皮ごと食べられるための栄養価が高い
◉ 自然環境や持続可能な農業のための啓蒙活動を積極的に行っている
持続可能な有機農業の拡大に向けて
【自然園いしわた農場 石綿敏久さん】
人間同様、植物も免疫力が大事
いまから40年近く前、慣行農法でみかんを作り、農協へ全量出荷していましたが、丹精込めて作ったみかんの中身ではなく外観だけを評価する仕組みに疑問を覚えました。当時は農薬中毒で亡くなるみかん農家も多く、消費者が捨てる皮のために命をかけてみかんを作るのはおかしくないかと思ったのが、有機を始める最初の曲がり角です。
まず化学肥料をやめ、堆肥を発酵させる微生物農法でみかん作りを始めて5~6年、農薬の回数が半分になり、土が変われば害虫や病気も減ると実感しました。その頃、みかんが低迷したのを機に、日本に導入されたばかりのキウイを地域の若い人たちと一緒に栽培し始めました。最初から無農薬で、肥料は有機質のものを使っていましたが、キウイが枯れる「かいよう病」という病気が畑の一部に出ました。肥料のやり過ぎが原因と当時すでにわかっていたため、有機の堆肥をすぐにやめ、それからずっと無肥料栽培です。慣行から有機、自然農法へと頭も畑もうまく切り替えられました。
無肥料栽培で10年くらい経ったときに、肥料が原因ならもう、かいよう病にかからないのではないかと考え、実験しました。思いきって、かいよう病にかかった枝を接ぎ木してみたのです。1年目は移らなかったので試しに3年続けて実験したところ、移りませんでした。人間の体と同じで、自分が健康なら周りに風邪を引いている人がいても移らない、免疫力は大事だと確信を持てました。
果樹園の草生栽培を開発
無肥料栽培は誰でもどこでもできる技術ではありません。同じキウイでも場所が変われば気候風土、地面が違います。いちばん大事なポイントは、その植物がその土地にあっているかどうかで、それを見抜くのに経験と技術と情報が必要になります。誰でも簡単にできると思うと、たいへんな失敗をしてしまいます。その関係が化学的に解明されれば普及が進みますが、未知の世界です。
果樹園の下草に、ヘアリーベッチという豆科の牧草を生やしています。敷きワラ状に地を這って雑草を抑えてくれます。キウイが本来吸う養分を牧草が吸うのだから、牧草に肥料をやらなくてはいけないはずですが、土の中の多数の微生物たちが養分を作ってくれると、最近わかってきました。
土が軟らかいことは自然農法の重要なポイントです。土の中に空気がたくさん含まれ、その空気を植物が吸って養分にします。微生物も酸素や窒素を利用して活発に活動するので、土が軟らかくなり、保温状態がいいのです。牧草も土地にあったものを作物によって選ばなくてはならず、一律にはいきません。自然農法は放任栽培ではなく、ほったらかしとは違います。試行錯誤しながら研究していかないといい結果を導けません。

2024年版 自然園いしわた農場「ファームレターvol.53」
| 農薬 | 無農薬 |
| 肥料 | 無化学肥料 |
| 認証 | 有機JAS認証 |
| 販売期間 | 1月〜4月 |
| 賞味期間 | 冷蔵保存で約2ヶ月 |
| 代表者 | 石綿敏久、石綿信之 |
| 住 所 | 神奈川県小田原市久野 |
オプションを選択










