環境と未来を育てる農業

オーガニック農産物の認証制度
オーガニック(有機農業)とは、環境への負荷を抑えながら、化学的に合成された農薬や化学肥料に頼らず、自然の力を生かして栽培される農業です。
日本では、農林水産省が定める有機JAS制度に基づき、認証機関の厳しい審査を受けた農産物だけが「有機栽培」や「オーガニック」と表示することができます。認証された農産物には、必ず有機JASマークが表示されています。このマークが付いていない農産物は、法律上「有機栽培」や「オーガニック」と表示することは認められていません。
また、農林水産省が推進する「みどりの食料システム戦略」では、有機農業を環境に配慮した持続可能な農業として位置づけ、2050年までに有機農業の取組面積を耕地面積の25%まで拡大する目標を掲げています。オーガニック農産物は、これからの日本の農業を支える重要な取り組みの一つとして期待されています。

環境保全と持続可能な社会に向けて(みどりの食料システム戦略)
日本の年平均気温は、100年あたり1.40℃の割合で上昇しており、2024年の年平均気温は、統計を開始した1898年以降で最も高い値となりました。
農林水産業は気候変動の影響を受けやすく、すでに高温による農産物の品質低下などが発生しています。また、降雨量の増加などにより災害が激甚化する傾向も見られ、農林水産分野にも大きな被害が生じています。
さらに、米をはじめとする農産物は生産者がいてこそ成り立つものですが、その生産者の高齢化は年々進んでいます。今後は担い手のさらなる減少が見込まれ、農山漁村、とくに平地農村や山間部では人口減少が顕著になっています。労働力不足や生産基盤の弱体化は、日本の食を支えるうえで深刻な課題です。
こうした課題を克服し、将来にわたって持続可能な食料システムを構築するために、農林水産省は「みどりの食料システム戦略」を策定しました。この戦略では、中長期的な視点から、調達・生産・加工・流通・消費の各段階における取り組みを進めるとともに、カーボンニュートラルの実現や環境負荷の低減に向けた技術革新を推進しています。

出典:農林水産省ウェブサイト(当該ページのURL)
出典:「みどりの食料システム戦略とは」(農林水産省) (https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/#Midorisennryaku) (2025年6月3日に利用)
未来につながるオーガニック
「みどりの食料システム戦略」では、2050年までに耕地面積に占める有機農業の取組面積を25%、100万ヘクタールに拡大する目標が掲げられています。一方で、2023年3月時点の有機農地は3万300ヘクタールで、耕地全体の0.7%にとどまっています。まだ全体の1%にも満たない状況です。
有機農産物は、ネオニコチノイド系殺虫剤や化学肥料に頼らず、環境への負荷を抑えながら栽培された農産物です。こうした農業が少しずつ広がっていくことは、環境保全や持続可能な社会に向けた大切な一歩だといえます。
1日1品、オーガニックのススメ
オーガニック食品は、有機農産物だけでなく、有機JAS認証を受けた加工食品も含めて、少しずつスーパーなどでも見かけるようになってきました。一方で、一般的な商品に比べて価格が高くなりやすいのも事実です。慣行栽培より手間がかかり、収量も限られることに加え、加工や流通にも一定の制約があるためです。
だからこそ、毎日購入する食料品の中で、まずは1品だけでも、有機農産物や有機JAS認証食品を選んでみませんか。実際に食べてみることで、その味や背景にある生産者の取り組みを知るきっかけにもなります。
その小さな選択が、有機農業に取り組む生産者や企業を応援することにつながり、環境保全や持続可能な社会に向けて、私たちが日々できる一歩になるのではないでしょうか。
環境と未来を育てる農業
